ベネチアンレザーという革にさまざまな色を塗り重ねる技法を開発し、深みのある独特な色つやをだす。ブランドの起源は、イタリアの指物師だったアレッサンドロ・ベルルッティが、靴作りを学んだ後に、ヨーロッパ各地を回ってパリに到着し1895年に、紳士靴工房を開いたところに遡る。アーティスティクな雰囲気の靴が、ジャン・コクトー、エディット・ピアフ、イブ・サンローランなどを魅了した。1959年、シューズのプレタポルテ(既製品)のラインを発表。創業一族の4代目で、アートディレクターに就任したオルガ・ベルルッティがブランドを改革。これまでタブーとされてきた色使いなど、女性ならではの斬新なアイデアを取り入れる。これまでの色使いの質をキープしつつ、グレー、黄色、緑などこれまでにないカラーを使用した。この彩色技術は「パティーヌ」と名付けられた。月の色の移りかわりにインスピレーションを得て考案した、深みのある色彩表現と高く評価されている。